<お読みになる前のご注意>

 この作品達を読むことにより、「怒り」「呆れ」「ざけんな、コラ」と感じ
ましたら直ちに読むのを中止してニトロプラスのスタッフ様達に相談及びチク
らないでください(笑)。イヤ本気で(汗)。


   暗殺その19 『オープニング PART2』

 軽快な音楽が流れて、OPテロップが現れる。
 

   『クロウディア・マッキネンのドキドキ☆恋愛相談室』
 

 スタジオがライトアップされて、花を載せた小さなテーブルを挟んでクロウ
ディアとアインが座っている。クロウディアはカメラ目線で明らかに作り笑顔
で微笑んで、アインは相も変わらず無表情だ。

「――皆さん、こんばんわ。『ドキドキ☆恋愛相談室』の時間がやってきまし
た。本日の相談のお客様はアメリカ随一の暗殺者・ファントムさんです」
「……違います」
「…………あ、ごめんなさい。――本日のお客様はアインさんです」
「…………それも違う」

 二人の間に疾る僅かな緊張。まぁソレも二人にとっては涼風みたいなモノで
ある。他人にとってはどうだか知らないが。

「わたしの名前はエレン。……あの人が付けてくれた、ソレがわたしの名前」

 そう云いながら、アインの頬に僅かな紅みがさす。なんつーか可愛い。

「…………」
「…………」
「……なんかもの凄くムカつくから、今日の放送は終わりにします」
「わたし、まだ相談していない。実はずっと一緒に過ごしているのに全然手を
出さない彼について……」
「あーッッ! だから今日の相談は終わりだって! この○○○ッ!!」
「……それ、民族差別」
「うるさいわねッ、私なんか○○○で××な連中を――」

 以下、民族に対する聞くに耐えない差別用語・罵詈雑言が機関銃のように連
発されて(以下略)。
 その様子を映したモニターがゆっくりと引いていき、ソレを見ていたタキシ
ード姿のツヴァイがカメラ目線でコチラを向いて、

「さて、それでは話はガラッと変わって――」

 その声に合わせるようにスタッフの格好をしているツァーレンシュヴェスタ
ンの少女達が振り向いて。

「「「「「「It's!!(はじまりますっ!!)」」」」」」


(『Liberty Bell March』を鳴り響かせながらOPタイトルが地面から現れる)
 

   『暗殺者への道〜Phantom of Flying Circus』
 

(タイトルの側で音楽に合わせてワイズメルとランディがモンキーダンスを踊
るが、リズィが載ったバイパーに跳ね飛ばされて、BGMエンド)


   暗殺その20 『埠頭にて』

リズィ「…ツヴァイ、ヤツの首をとって来い」
ツヴァイ「ええ!? いやだよ、そんなの!」
リズィ「貴様−ッ! 今までなんの為に貴様を生かしておいたと思っとるんじ
   ゃーッ!」
ツヴァイ「じゃあ俺、いままで陰険洗脳男を殺す為に生きていたのか…」

         つーか、ぶっ殺してぇ。

 元ネタ スーパー民族シリーズ「スーパーエレビエン」 ながいけん閣下

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その21 『戦う人間発電所』

 ある日、ロフトの爆発が起き、その時、爆風下に宿無し娘キャルがいた。
 九死に一生を得たが彼女の身体は異常能力に支配されていた。
 超人として生きる覚悟をした。だが、インフェルノの魔の手は彼女にも…。
 行け! キャルノブ! 我前に敵は無し!

「…じゃ、あたし最後はヘリに撃たれて死ぬんだね…」

            エンド

 元ネタ アトミックランナーチェルノブ〜戦う人間発電所〜 DECO

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その22 『暗殺への横道』

※元ゲーやってませんので、キャラの性格ワカリマセヌ。

ツヴァイ「サイス・マスター――勝負だ!」
サイス・マスター「ワシハ いんふぇるのノコウテイ さいすますたー」
ツヴァイ「……は?」
サイス・マスター「ぐろあーる アルカギリ キサマラゴトキニ タオサレハ
        セン」
アイン「………………グロアール?」

 死闘 → 決着

サイス・マスター「ぐろあーるガ ヤラレルトハ」
ツヴァイ「だから何だよ、そのグロアールって」
サイス・マスター「キョウノトコロハ ヒキアゲダ」

アイン/ツヴァイ「……………逃がすか」

 その頃インフェルノの一室。

幹部A「いやー、やっぱ通じませんねー」
幹部B「十代ですからムリありましたねー」
幹部C「無難に『ポートピア連続殺人事件』あたりにしとくべきでしたかねー」
幹部D「それならワタクシ――『デゼニランド』の方が」
幹部E「『サラダの国のトマト姫』も捨てがたい」

クロウディア「(半眼)…………ここも長くないわね…………」

                       (投稿者:こあとるさん)


   暗殺その23 『ニックネーム』

「玲二、ちょっと聞きたい事があるの」
「何? エレン」
「クラスの人間に二つほどニックネームを付けられたんだけど……」
「へえ、どんな?」
「『八丁堀』と『念仏の哲』。……一体どういう意味なの?」
「…………何故知られている、我等の職業」

                        (投稿者:あぢすさん)


   暗殺その24 『陸軍中野予備……』

 俺たちが日本に潜伏してから半年。
 遂に奴が俺たちの前に姿をあらわした。
 奴が。
 サイスが。
 サイス・マスターが。

 転校生として。

 転校生を紹介する、と言った担任の声は、俺には確かに震えて聞こえた。
「サイス・マスターだ。交友関係を結びたい方には、気軽にさっちゃんと呼ん
でいただきたい」
 にこやかにそう言ったサイス・マスターは、俺と同じ学生服を着ていた。
 ……あんた四十過ぎてるだろう。
 担任が勇気を出してサイスに訊ねる。
「あー、サイス君は」
「さっちゃん」
「……さっちゃんは、幼少の頃大病をわずらったことでもあるのかね」
「私が不健康なように見えますかな?」
「……分かった。分かったから、脱がんでいい」
「相互理解が進むことは喜ばしいですな」
 俺は俺の日常が終わったことを理解した。
 

 昼休みにサイスが食堂に誘うのを逃れて廊下に出た。
 そして、サイスのことを相談するためにエレンを探した。
「エレン?」
 エレンのクラスまで言って声をかける。気が付いたエレンがゆっくりとこち
らを向いた。
 ……泣いている? いや、泣くのを我慢しているのか?
 俺はエレンが、昔よく見せた何かに耐えるような表情を浮かべているのに気
が付いた。
 そして、俺はエレンが指差すほうへと視線を向けた。

 リズィがいた。セーラー服を着て。顔を真っ赤にして。
 

 俺は、日本を離れる決心をした。
 

 元ネタ 安永航一郎「陸軍中野予備校」

                        (投稿者:rzkさん)


  暗殺その25 『その名はギュゼッペ! マスター=サイス見参』
 
 

サイス「アイン! 久しぶりにアレをやるか!」
アイン「はい、マスター!」

サイス「答えよアイン! 流派ッ! 東方不敗はっ!」
アイン「王者の風よ!」

    (中略)

二人「見よっ! インフェルノは赤く萌え(誤字)ているっ!」
 

 元ネタ Gガン(笑)

                       (投稿者:Foolさん)


   暗殺その26 『かわいい?』

 肌を刺すような冷気が頬を撫でた。
 微睡みから目覚めると、アインの後ろ姿が見えた。何時の間に帰ってきたの
だろう。アインは起きている僕に気が付かないのか――それとも気にしていな
いのか――ゆっくりと服を脱ぎ始める。その光景を息を潜めて僕は見つめる。
 上着を素っ気なく脱ぎ捨てて、ズボンに手を掛け――、
 
 

      にゃぁ〜ん☆ミ
 
 

 ………………。
 ……な、なんかもの凄くかわいいネコさんプリントをみたよーな(汗)。

 元ネタ あずまきよひこ「あずまんが大王」

                         (投稿者:西山英志)


   暗殺その27 『主題歌「ファントム参上!」』

 ファントム参上! ファントム暗殺!
 ファントム参上! ファントム暗殺!

 記憶が消えたあの日から 俺の流れて行く道は
 暗殺者の道 「エレーン!」 修羅の道

 撃って 撃って 撃ちまくり

 ファントム参上! ファントム暗殺!

 エレン エレン エレン
 エレン守るの俺だけだ

 俺は二代目 ファントムだ!
 

 元ネタ 快傑ズバット。

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その28 『裏ゲーム』

「お、お前が「ファントム」か?金ならいくらでもやるぞ、撃つな!撃たない
でくれ!」
「…ファファファ」
「?」
「ファファファファファファファファファファファファファファファファ」
「…な、なんだ!?」
「ファファファファファントム。…オマエハシンダ。」

            バキューン。 

 元ネタ PC88SR「シルフィード」おまけ。ゲームアーツ。

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その29 『あずファントム皇帝』

        その1

ゼクス「サイス=マスター。一つお聞きしたいことがあるのですが」
サイス「…なんだ?」
ズィーベ「なぜ、マスターは私たちをお選びになられたのですか?」
サイス「…………………」
少女達「…………………」
サイス「ふっ…。決まっているではないか」
ノイン「………は?」

サイス「若い女の子が、好きだから!!」

少女達「……………………」
サイス「……………………」
フュンフ(…ちょっと、聞いた?)
ノイン(…早い所、見切りをつけたほうがよさそうですね…)
サイス「………何故、そうなるのだ………?」
 

        その2

 …ひっく。
 …ひっく。

 …ん? しゃっくりか?
 何だ、止まらんぞ?
「…どうしたの、ツヴァイ?」
「アインか。いや、しゃっくりが止まらなくて…」
 …ひっく。
「しゃっくり? それなら、私がいくつか止め方を知っているけど」
 それはありがたい。ひっく。
「教えてくれるか?」
「ええ。まずは…。水を飲む」

 ごくごく…。

 …ひっく。

「…止まらないな…」
「なら…。私が耳を塞ぐから、あなたは鼻を摘まんで水を飲んでみて」

 …ごくごくごく…。

 …ひっく、ひっく。

「だめか…」
「脅かすのは、あなた相手じゃ駄目だろうし…」
 …ひっく。
「…静かにしてくれない?」
「無茶言うな」
 …ひっく。
「…そうだ。しゃっくりって言うのは確か、横隔膜が痙攣してるのだから…」
「…だから?」
「…えいっ!!」

 どす。

「ア、アイン…。そこは横隔膜ぢゃ無くて、みぞおち…」

 ぱたっ。
 …ひっく。

「…あら、間違えちゃったわ」
「…わ、わざとじゃないのか…?」
「そんなわけ無いじゃない」
 …ひっく。
「後は、どんな方法があるんだ?」
「えっと…」

 …いろいろ試してみたものの、しゃっくりが止まることは無かった。

「残る可能性は…」
「なんだ?」
 …ひっく。
「病気ね。脳の」
「マジか!?」

 ガガーン!!

「嘘に決まってるじゃない」
「びっくりさせるんじゃない!!」
「でも、しゃっくり止まってるわよ?」
「…あれ? 本当だ」

 …ひっく。

「…あら?」
「おや? 何だ、アインにうつってたのか」
 …ひっく。
「困ったわね…」
「大丈夫だよ、俺に対してやったのを、初めからやればいい」
「…ちょ、ちょっとツヴァイ、本気なの…?」
 …ひっく。
「さあ、行くぞアイン」
「いや、あの、まだ心の準備が…」
「脳の病気だったら大変だからな。じっとしてろよ?」
「きゃ〜!!」

          翌日。

「…おいおい、アインにツヴァイもその格好は…。二人とも何があったんだ?」
「………………」
「………聞かないでくれ、リズィ………」
 

          END
 

 元ネタ あずまきよひこ「あずまんが大王」

                         (投稿者:冬月さん)


   暗殺その30 『武器選択(1)』

アイン「どの訓練がいい?あなたの好きな武器を選んでいいわ」
 

  1 藁人形+釘
  2 悪魔の像(ヤギ頭)
  3 ニポポ人形(二個目)
 

ツヴァイ「…………………………………なあ」
アイン「どれも暗殺には基本的な武器よ……いずれあなたは、これら全てを手
   足のように使いこなせるようにならないといけない……」

                   (投稿者:DEEPBLUEさん)


   暗殺その31 『武器選択(2)』

使用する武器を選んでください。

>冷凍マグロ
特徴:重い。

 ・だるま(群馬産)
  特徴:生産量日本一。
 ・カスタネット
  特徴:カルメン。('77)
 

この武器でいいですか?
 
 
 

ツヴァイ「暗殺者って……………こういうものか?」
アイン「メディアの生み出した幻想のイメージを引きずっているようね。
   現実は、いつも過酷な答えを用意しているものよ」

                   (投稿者:DEEPBLUEさん)


   暗殺その32 『おわらないきみのうた』

「なぁ、エレン」
「……なに? 玲二」
「なんでサイス=マスターはクロウディアをあんなに嫌っていたんだ?」
「……わたしもよく解らないんだけど。確かマスターがインフェルノへ入った
当初の頃に――」
 

 その部屋にはピアノの旋律が流れていた。
 力強く、繊細で――しかしもの悲しい旋律、が。
「お上手ですな。ミズ・マッキネン」
「――ありがとう」
 サイス=マスターの賛辞にクロウディアは薄い微笑みで返す。
 白い指は静かにピアノの鍵盤の上を滑っていく。その曲に合わせてクロウデ
ィアの赤い唇から唄が紡がれる。
 子供の頃から唄っていた曲だ。――死んだ弟に、よく聴かせていた。
 その唄をサイスは瞼を閉じて、静かに聞き入っている。
 ――やがて、曲と唄が終わり。サイスは静かに拍手をした。
「……いや、本当に素晴らしい曲ですな」
「ふふっ、これから一緒に仕事をする仲間に私からのささやかな贈り物、てト
コかしら」
 横の小卓からスコッチを注いだグラスをクロウディアが取り上げる。
 サイスは手にしていたワイングラスをクロウディアのグラスと合わせた。
 チン、と硬質な静かな音をたてる。
「……そうですな、貴女とはいい仕事が出来そうです」
「そう言って貰えると嬉しいわ。――ああ、そうだ」
 何かを思いだしたように、再びピアノに戻るクロウディア。
「……サイス=マスター、貴方にぴったりの曲があるわ。この前友人に教えて
貰ったの」
「ほう、ソレは光栄ですな」
 クロウディアはそんなサイスの表情に満足したのか、にっこり、と微笑んで
指をポキポキと鳴らす。
「――貴方の故郷を讃えた唄、だそうよ」
 そう言うや否や、クロウディアの指が鍵盤を叩いた。
 先程のもの悲しい感じではなく、力強く、荒々しい曲調に。
 そして、クロウディアの唇が唄を紡ぐ。その曲名は――、
 
 

   『愛国戦隊 大日本』。
 

 しかも、フルコーラス・バージョン。
 通である。
 

「――それから、だそうよ。マスターがクロウディアを嫌いになったのは」
「…………いや。つーか、なんでその曲を知っている、クロウディア(汗)」
 

(註:クロウディアの唄った曲を知りたいヒトはチョット年季の入った「ヲ」
のヒトに訊いてみましょう。多分知っています・笑)

                         (投稿者:西山英志)


   暗殺その33 『殺し屋ファントム』

 薄暗い部屋の中、年代物の映写機がカタカタと回っている。
「…これから、私が手がけた『作品』をお見せいたします」
 サイスは、ソファでスクリーンを見つめる二人の幹部、マグワイアとアイザ
ックに向けて一礼した。
 砂漠の中の廃工場。寂れた工場内。放置されたままのフォークリフト。
 カメラはフォークリフトの向こうに回りこむ。

「お前なんか、お前なんか、お前なんか、お前なんか、お前なんか…」

 そこには、ヘッドロックの体勢で、えんえん相手の頭部をポカポカ殴り続け
る、東洋人の少年の姿があった。
「私の2番目の作品…「ツヴァイ」です」
 得意げなサイス。
 しばらく沈黙する二人。
 スクリーンの映像はエンドレスかと思わんばかりに、「お前なんか」を繰り
返している。
「ひとつ聞いていいか」
 アイザックがボソリと、問いただす。
「一人殺るのに、時間はどれくらいかかるんだ?」

「そうですな、ざっと…十時間ほど」

 銃声が部屋から響くまで、そう時間はかからなかった。

 元ネタ「ドクター秩父山」より「殺し屋ワラビー」

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その34 『オープニング』

「たぶん、あなたは二人めだと思うから」
                       ──アイン
「現し世はゆめ。宵の夢こそまこと」
                       ──江戸川乱歩
「約束、だよ」
                       ──キャル
「俺の血は何者だ」
                       ──美緒
「こんなものはファントムじゃない。一週間後、俺が本当のファントムを食わ
せてやる」
                       ──ドライ
「虎だ、お前は虎になるのだ」
                       ──クロウディア
 

                   (投稿者:DEEPBLUEさん)


   暗殺その35 『間違ってます』

 僕達は路地裏に身を潜め、今回の目標であるドン・ルシオが現れるのを待っ
た。アインはクロークコートを脱ぎ捨て、鞄の中から二つの石仮面を取り出す
と、その内の一つを僕に手渡した。

 そして石仮面に血を付けた。

 ガシャガシャガシャーン!!
 

アイン「間接を! 間接をはずして腕を伸ばす! 痛みは波紋で緩和する!」

 僕には無理だよ、アイン……

                        (投稿者:rzkさん)


   暗殺その36 『キャルりべんぢ〜あずファントム〜』

「…………このところ玲二の愛が覚めているような気がする……」
「……! キャルちゃんアインに玲二取られてる!」
「…………アインさんが玲二を取っちゃったんですか?」
「………………え?」
「かえしてー。かえしてくださーい」
「………………(おろおろ)」
「おお! あのアインが慌てているぞ」
「やるなあ、キャル」

 元ネタ あずまきよひこ「あずまんが大王」

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その37『こーる みー』

「よし、それではこれから本格的に教えていくぞ」
「うん!」
「…………一応ちゃんと訓練するんだ。俺の言うことに逆らうなよ」
「うん!」
「…………その呼び方から改めよう」
「はいボス! ……こんな感じでいい?」
「……いや、これからは俺のことは「お兄ちゃん」と呼ぶんだ」

   …………暗殺者と書いて駄目人間と読む。

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その38 『ヤツの名は…』

 ロサンゼルス・ハーバーは、今や血生臭い修羅場へと変貌していた。
 10余人もの屈強な男達が、ことごとく物言わぬ骸と化している。
「むごい! 一体誰がこんな事を…!」
 志賀は、血の海のなかに、わずかに息のある者の気配を感じた。
「兄貴…一体誰なんです! 誰にやられたんです!」
 梧桐組若頭、梧桐大輔。
 ただひとり、この凄惨な殺戮の宴の中に、虫の息で横たわっていた男の名で
ある。
「…志賀か。ヤツだ、ヤツに…やられた…」
「…どこのどいつなんです、兄貴達をやったヤツは!?」

「モ……モグタン……」

「モグタン!?」

 元ネタ 江戸むらさき特急2巻 P111より。

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その39 『さいれんとすこーぷ』

「今日は狙撃の実戦よ」
「……ターゲットは?」
「怪しい奴。確認の必要はないわ。即実行して」
「………………」
「…………ちなみに二十六階でクロウディアがシャワーを浴びているから、目
の保養もしておきなさい」

 …………ありがとう…………アイン(血涙)

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その40 『泣き虫アイン』

アイン「みつけたーーーーーーーーっ!」
玲二「!」
サイス「おお、見事だったよアイン…あれっ?」
アイン「(無視)グッドイヴニング、ミスターツヴァイ(予定)。楽しんでい
   ただけましたかな?(私の暗殺を)」
玲二「悪趣味なものを見せられた……」
アイン「ワァ〜〜オ」バチンッ(←指スナップ音)「誉め言葉です……私にと
   ってはね」
 

 ……。
 ガバッ。
 

ツヴァイ「……」
アイン「どうしたの?」
ツヴァイ「昔の夢を、見た気がする…」
アイン「そう…」

 元ネタ 夢枕&板垣組 「餓狼伝」

                   (投稿者:DEEPBLUEさん)


   暗殺その41 『サンバ・DE・アサシン』

 僕は薄暗い廃工場の中、一番手に馴染むリボルバーを握り締め、目を閉じて
立っていた。
 背後からは、駆動機の耳障りな音がひっきりなしに聞こえてくる。

「手前から赤を五枚撃って」

 雑音に混じって、アインからの指示が飛ぶ。
 僕は瞼を開け、すかさず振り返る。
 数メートル離れた向こうに、ベルトに吊され、駆動機の音に合わせて左右へ
と流れる色とりどりのベニヤ板があった。
 僕の視覚が瞬時にアインの言った色を捉えると、手に持った銃が火を噴いた。
 ほぼ同時に、五枚の赤いベニヤ板が吹き飛ぶ。

「次、奥から手前へ青を六枚撃って」

 素早く銃に弾丸を込め直すと、同じ様に青いベニヤ板を六枚吹き飛ばした。

「次、ポーズを取って」

 思わずズッコける僕。
 銃へ再装填し損なった弾丸が、パラパラと床へ落ちる。

「ブッブー」

 クイズで不正解の時に流れる様なSEが、アインの口から発せられた。

「ちょ、ちょっと待ってよ! アイン、ポーズって何だよ!」
「フッ…」
「あっ、このやろ! 嫌な嗤い方して!」
「別に…」

                       (投稿者:Foolさん)


   暗殺その42 『シスター・アイン』

「――で日本でのわたし達の関係は『兄妹』ってコトにしましょう」
「ああ。解ったよ、エレン」
 偽造されたパスポートを見ながら、俺は静かに肯いた。
 かなりの大金を払って手に入れた日本での戸籍は申し分ない出来だった。
 ……日本か。
 もう随分十年近く帰ってないような気がする。どんな風に様変わりしている
のだろうか? そんな郷愁が胸の中をよぎった。
「――――玲二、聞いている?」
「ん? ああ、ゴメン。なんだい、エレン」
「普段のわたし達の呼び方を決めておこうと思うんだけど」
「あ、ああ。……俺は兄だから「エレン」でいいのかな?」
「そうね……ソレが妥当だわ。じゃあ、わたしは――」
 エレンは顎に指を添えて考える仕草をする。
「やはり、それなりに日本の風潮にあった呼び方がいいわね……」
 そして、ふと思いついたように静かな声で呼んだ。

「兄チャマ」

 ごんっ!

 俺はテーブルに見事に、思いっきり、頭をぶつけた。
「……な、なんだよっ! その呼び方はッ!!」
「…………おかしかった?」
 おかしいも何も。
「んー……それじゃあ、『あにぃ』」
「だめ」
「兄君様」
「却下」
「おにいたま」
「…………正気か?」
「おかしいわね……日本ではこんな呼び方が流行っているってマスターが」
 サイス=マスター、一体何を教えたああああああああああああッッ!!
 
 
 

 で。
 結局どんな呼び方になったかとゆーと。

「……さ、行こうか。兄くん」

 …………。
 ちょっと似合っているかも。
 

 元ネタ シスタープリンセス(<まて・汗)

                         (投稿者:西山英志)


   暗殺その43 『夢の途中』

「慰めになるならかまわないわ、夢だと思っておきなさい」
「……でも、長い夢になるわよ」

「玲二! 玲二!」
 隣でキャルの叫ぶ声がする。
 …そうだ、俺は逆狙撃の為に、こうしてスコープを覗いていたんだ。
 この銃口の先にいる狙撃手が、「彼女」である事を思い描いてしまい、一瞬、
意識が飛んでしまったらしい。
 キャルが額の汗をハンドタオルでぬぐってくれる。
「落ち着いて、玲二…」
 答えのかわりに狙撃銃を構えなおした。スコープの中の十字が、狙撃手を捉
える。そう、もしも、この狙撃手が、彼女だとしたら…

「玲二! 玲二!」
 隣でキャルの叫ぶ声がする。
 …そうだ、俺は逆狙撃の為に、こうしてスコープを覗いていたんだ。
 この銃口の先にいる狙撃手が、「彼女」である事を思い描いてしまい、一瞬、
意識が飛んでしまったらしい……あれ?
 キャルが額の汗をハンドタオルでぬぐってくれる。
「落ち着いて、玲二…」
(…さっきも、こんな事があった気が…) 
 答えのかわりに狙撃銃を構えなおした。スコープの中の十字が、狙撃手を捉
える。

「玲二! 玲二!」
 隣でキャルの叫ぶ声がする。
 …そうだ、俺は逆狙撃の為に、こうしてスコープを…
 って、ちょっと待て!
 キャルが額の汗をハンドタオルでぬぐってくれる。
「落ち着いて、玲二…」
 落ち着くのはお前だ、キャル。何度も同じ事を繰り返してるのがわからない
のか?
 答えのかわりに狙撃銃を構えなおした。スコープの中の十字が、狙撃手を…

「玲二! 玲二!」

「いいかげんにしろ!」
 目覚めたのはベッドの上だった。
 目の前には、エレンが心配気な顔で、俺の顔を覗きこんでいる。
「夢…だったのか…」エレンが額の汗をハンドタオルで拭ってくれる。
「…悪い夢をみたのね」
「ああ、昔の夢だよ…」ベッドに上半身を起こした。頭を振って意識をはっき
りとさせる。
 そんな俺を見て、エレンは静かに言った。
「そうね、慰めになるなら構わないわ。夢だと思っておきなさい。でも…」
 あれ…この台詞、どこかで…。

「…長い夢に、なるわよ」

 …誰かがまた、俺の名前を呼んでいるような気がしてきた。

 元ネタ モンティ・パイソン「デジャ・ヴューの世界」

                       (投稿者:SOMEさん)


   暗殺その44 『アインちゃん様』

 今日は拳銃の訓練だった。
 初めて撃った拳銃は、目標の煉瓦に三発当たった。弾倉に六発の弾丸が込め
られるリボルバーだから、二発に一発は当てられた計算だった。

「まずこの距離では全弾当てる事。それが出来たらスピードよ」

 打ち終わった拳銃に弾丸を再装填させていると、横からアインがそう言って
きた。

「六発で…そうね、四秒を目標にして」
「四秒だって!」

 僕は思わず声を上げた。
 一発を撃つのに一秒も使えない計算だ。

「そんなんじゃ、まともに狙っている暇なんて無いじゃないか」

 僕が言うと、彼女は無言で手を出した。
 手本でも見せてくれるのだろうか?
 僕は弾を込めた銃を彼女に差し出す。

「最終的には、このくらいのレベルにまで達してもらうわ…」

 何気ない仕草で銃を持ち上げるアイン。

 パパパパパパンッ!

 短い間隔で続けざまに銃声がしたかと思うと、目標の煉瓦が一瞬の内に砕け
散った。

「ふっふ〜ん! 今日もぜっこ〜ちょ〜! やっぱしぃ〜、わたしってばちょ
〜天才ちゃんね!」

 あの〜、もしもしアインさん。
 キャラクターが変わってきてるんですが…。

                       (投稿者:Foolさん)


   暗殺その45 『強襲』

「! な、こ、この振動は!」
「ついに刺客がここをつきとめたらしいわ!」
「……く!」
「とにかく、やられる前に……」
「待て! ここで必要以上に目立つのはまずい」
「でも…………」
「慌てるな、策を練るんだ。とりあえず相手の出方を伺う。行くぞ、アレン」
「……落ち着くのはあんただ……」

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その46 『さいれんとすこーぷ2』

「今日も狙撃訓練よ」
「……でかいマンションだな……」
「今回もターゲットは「怪しい」人物」
「…………わかった」

「クロウ」
「どうしたのリズィ」
「サイス=マスターが射殺されたぞ」
「…………相手は?」
「わからない。だがどうやらプロのスナイパーらしい」
「そう…………それで状況は?」
「ヤツはマンションでくつろいでいたらしい」
「……どのように?」
「猿の着ぐるみを着てマラカスを持っていたそうだ」
「…………ある意味幸せな死ね…………」

                     (投稿者:もりたとおるさん)


   暗殺その47 『心をひとつに』

「さぁ、今日の訓練は戦闘時の連携の訓練だ」
 サイス=マスターはそう言いながら、自分の『作品』達――ツァーレンシュ
ヴェスタンの少女達を見つめる。少女達の瞳はかつてのサイスの『作品』――
アインやツヴァイを凌ぐ純然たる暗殺者の光を宿していた。
 そんな少女達を満足げに見やって、サイスは言葉を続ける。
「軍隊戦闘時に必要なのは、相手に休む暇を与えない連携攻撃だ。その為には
お前達の心――つまり思考がシンクロしなくてはならない」
 少女達は黙って耳を傾ける。
「――故に、今から私の出すキーワードから連想される言葉を答えて欲しい」
 そう言って暫しの沈黙の後、サイスは質問(キーワード)を口にする。
「好きな花は?」

「バラ」
「かすみ草」
「あたし、ひまわりーっ」
「スミレがいいよぉ」
「……ユリ(なぜか頬を赤くしながら)」
「あ、あの……、アサガオ」

「好きな食べ物」

「チキン」
「トマト」
「えー、ピザがいいよぉ」
「うーん、パスタかな」
「ポークのソテー」
「……え、あ、オムライス」
 

「…………嫌いな上司は」
 

「「「「「「アンタです。(即答)」」」」」」
 

 元ネタ 柴田亜美。

                         (投稿者:西山英志)
 



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